コミケを風疹から守り隊

2024年8月22日木曜日

週間PseuDoctor2024年8月第3回(Blog版第13回)

  #0. はじめに

皆様こんばんは。
暦の上では既に秋。という訳で、昼間はまだまだ暑いものの、朝夕は少しずつ涼しくなりつつある昨今ですが、それでも熱中症の危険は去っていません。くれぐれもご自愛ください。
それでは(3回連続で1日遅れとなってしまいましたが)blog版としてリニューアルした「週間PseuDoctor」(経緯はblog版第1回をご覧ください)第13回をお送りします。
暫しお付き合いください

#1. 【週間PseuDoctor】【政治】【経済】「次期自民党総裁は『誰がやるか』ではなく『何をするか』で選ばれるべき
1)政策比較こそが必要
政治はエンタメではないし選挙は人気投票ではない。極論を言えば人間性や私生活など二の次、三の次で「どんな政策を実行するか」こそが最重要。これは勿論、自民党総裁選に限らず、およそ「政治家を選ぶ選挙」であればどんな場合でも同じ筈。
故に、最も重要なのは「候補者ごとの政策一覧」であり、それに基づいた政策比較、そして政策論争を「選挙運動の中心」に据えるのが望ましい。

2)メディアの煽りがミスリードを助長
ところがメディアは以前からずっと「誰がなるか」が最重要であるかの様に騒ぎ立て、政策論争などそっちのけ。今回もそう。事実上の立候補表明となる記者会見でも政策に関する質問は殆ど無かったという https://twitter.com/orijox/status/1825421174203171054 。本来なら「聞きたい事・聞くべき事」は一杯ある筈なのに、だ。

3)何度でも言うが最重要なのは経済政策
以上より、何よりも政策重視。その中でも最重要なのが経済政策。何故なら国民生活に密接かつ直接に関係しており、更にここ30年以上の殆どの期間に於いて経済政策は舵取りを間違え続けてきたからだ。その事は例えばG7各国の30年間の成長率を並べてみれば一目瞭然。これまでは、この「日本だけが世界の経済成長から取り残されている」様々な理由がまことしやかに述べられてきた(例えば少子高齢化の信仰)が、昨今の状況を見るにつけ「条件さえ整えば日本経済には再び成長する余地は十分にある」のは明らかであろう。
そうした目で各候補を見比べると、明確に「反緊縮」と言えるのはやはり高市早苗氏のみ。だが気になるのが「コバホーク」こと小林鷹之議員だ。
という訳で次の話題。

#2. 【週間PseuDoctor】【政治】【経済】「自民党総裁選に一番乗りした小林鷹之議員は緊縮派から転向したのか?
1)少なくとも以前は緊縮派だったのは間違いない
2014年の質疑では「PB黒字化」「デフレ下での消費税増税」を主張 https://x.com/kokiya/status/1824717236399210886 。また2015年の意見書にも「財政規律」だの「PB黒字化」だのの文字が躍る https://x.com/antitaxhike/status/1824566744159228216 。更に2016年の本人投稿では「増税再延期+赤字国債発行」に真っ向から異を唱えている https://x.com/kobahawk/status/733309590125744128
これらを見る限り(財務省出身という点を差し引いても)典型的かつバリバリの緊縮派に見える。

2)緊縮派ではないという意見も
その一方で「緊縮派は言い過ぎ」という意見もある。例えばリフレ派経済学者の飯田泰之氏は「政策の最初に『財政より経済』を挙げている」「地方への大胆な投資」「中小企業の利益増進」を謳い「経済安保大臣として半導体拠点への財政を出した」と指摘している https://x.com/iida_yasuyuki/status/1825719056537890996
また出馬会見に同席した議員24名のうち
令和臨調45名中7名
積極財政議連98名中13名
重複3名
となる https://x.com/reihuy97/status/1826129017877258243 。これらをどう見るか。

3)実のところはどうなんだろう
慎重に見極める必要があろうが、どうも本人はわざと旗幟を鮮明にしていない節がある。これは「両陣営から支持を取り付けようとするしたたかさ」との推測も成り立つが、少なくとも私は不誠実な態度だと受け取るので、その部分はマイナス点。
そんな中で気になるのはやはり、政策の中の「社会保障改革」これはちょっと突っ込んで書きたいので、また来週に。

#税収を財政支出の制約条件にしてはならない
#国債は借金ではなくむしろ国債こそが財源である

#3. 【週間PseuDoctor】【震災】【原発】「夏の怪談:続々と甦る反原発ゾンビ
1)揃いも揃って進歩の無さ
お盆だったからという訳でもないだろうが、例の大学生の件 https://pseudoctor-science-and-hobby.blogspot.com/2024/08/pseudoctor202481blog11.html#3 をきっかけにして何年も見ていなかった面々の発言が続々と出てきた。気分が悪いのでいちいち挙げないが、今週だけでも東海アマとは某絵本作家とかが観測されている。
で、改めて呆れたのが「13年前から知識も思考も全くアップデートされていない」所。震災直後ならまだそれなりに効果のあった「危険煽り」も13年経った今ではすっかり陳腐化したものが多い。それに気付かないのはエコーチャンバーの中に閉じこもっているからだろうか。

2)水俣病を持ち出す愚かさ
さて、そうした面々の中には、処理水の話をすると未だに水俣病の例を持ち出す人が居る https://x.com/akiteru000/status/1822523419403194612 https://x.com/arthurclaris/status/1822521101131653256 。こうした人にとっての水俣病とは「市民が国や大企業の欺瞞を暴いた成功体験」なのだろうな。だがそこには重要な視点が2つ、欠けている。
1つは「暴く」事が出来たのは何故か。それはひとえに「客観的事実と論理的推論の積み重ね」によるもの。即ち水俣で原因不明の奇病が発生しているという事実、湾内の水銀濃度が高いという事実、有機水銀中毒という疾病に関するこれまでの知見、そうした事実を論理的に繋ぎ合わせていった結果なのだ。その意味ではまさに「科学の勝利」そのもの。つまり決してイデオロギー的に正しかったから「正義は勝つ!」みたいな話ではないのだが、そこが完全に逆転している。即ち処理水放出にイチャモンをつけている人は「イデオロギー最優先で客観的証拠も論理的思考も投げ捨てている」のだから、水俣病の事例から何も学んでいないのは明らか。
そして2つ目に掛けているのは「震災直後に水俣市長が出してくれた緊急メッセージ https://ameblo.jp/kosumosu-rinrin/entry-11842382102.html 」の視点。ここで市長は「放射線は確かに怖いものです。しかし、事実に基づかない偏見差別、非難中傷は、人としてもっと怖く悲しい行動です」と述べている。つまり、上記の如く被害者に寄り添うフリをしながら実際には自分達の目的の為に踏み付けにする態度は、被災者と被災地への偏見や差別を固定化するものなので、水俣市長の緊急メッセージとは真っ向から対立するものだと断言できる。

3)「論文を書け」と言われる事の意味
結論から言えば「論文を書く」のはマトモな議論を突き詰めた、言わば議論の最終形態とも言えるからだ。では改めて「マトモな議論」とは何かを考えてみよう。一言で言えば「誠実に主張し、誠実に反論する事」。逆に言えば、無闇に攻撃的だったり、相手の主張を捻じ曲げたり言ってもいない事に反論したり、揚げ足を取ったり、論理的に追い詰めて「論破」を図ったりするのは、いずれも「論争」ではあっても「マトモな議論」とは言えない。
では更に一歩進めて「誠実な主張」とは何か。明解かつ具体的であるのは勿論だが、それだけでは不十分。つまり「私は○○だと考える」と主張するだけでは「いや、俺は違うと思う」と反論されて単なる言い合いになってしまう。そこで「主張を補強する根拠」が必要となる。最も議論に適した根拠は「客観的事実」である。何故なら誰もが検証できるからだ。そしてその根拠と主張を結び付けるものが「論理的推論」なのである。ここが甘いと「いや、そうはならんやろ」とツッコまれてしまう。
これらをまとめて筋道立てて述べるとどうなるか。
まず「自らが主張したい事」を述べる。次にその根拠となる事実を得る為の方法を述べる(他の人でも同様の「事実」を得られる様に)。そしてその手法で得られた事実そのものを示し、最後にその事実がどの様に主張を補強するかを論理的に述べる。
こうやって「誠実な主張」を行えば、批判する側も具体的に「その手法を試したけど君の言う様な事実は得られなかった」とか「いや、その事実からはその結論は導けんやろ」とかの有効な批判を出し易くなる。
これこそが「学術論文を書く」事と、それをベースにして議論する事の意義なのである。つまり論文を書くのは決してゴールではなく、むしろ「スタートラインに立つ」為の行為なのだ。
以上を踏まえたうえで、参考までにこちらの投稿 https://x.com/Cyclommatism/status/1824071833081225266 そして拙ブログの過去記事(学術論文そのものについての解説 https://pseudoctor-science-and-hobby.blogspot.com/2012/10/s02-04.html や学術論文の意義について https://pseudoctor-science-and-hobby.blogspot.com/2014/12/s02-05.html など)もご参照頂ければ、より理解が深まるだろう。

#4. 【週間PseuDoctor】【医療】【ニセ科学】「あのFIGAROがトンデモ医師たる内海聡の記事で大炎上、投稿も記事も削除する事態に https://x.com/yukky115/status/1824953978255503791 
1)内海聡医師のヤバさ
まず彼は「東洋医学を学んだ内科医」を自称しているが、医師免許を取得してから開業までの期間は10年であり、この間に内科と東洋医学を研修したとするならば、控え目に言っても「どちらも中途半端でどっちつかずの半人前」。
当然そんな状況でマトモな医療を提供できる筈も無く、通常の医師とは全く異なる手法(←意味深)で収入を得ている。例えば知る人ぞ知る「メタトロン」による測定や「分子整合栄養学」など、ちょっと見ただけでもお腹一杯 https://tokyo-dd-clinic.com/treatment 。更に無闇に断薬を勧めたり「障害児を産んだ母親は一生反省しろ」などの差別発言は医道審議会レベルのヤバさ。
更に更に「うつみんのセレクトショップ」なる通販サイトでは自ら「オカルト」「トンデモ商品」と銘打った高額商品を販売している https://utsumin.com/products/detail/60 。おそらく自ら名乗る事による「批判避け」であると同時に「それでも買ってくれる人」をフィルタリングしているのだと推測する。
以上より、マトモな人は近寄るのすら控えた方が良い。もしもうっかり近付いてしまうと健康被害等の不利益を被るのは本人なのに、カネだけ搾り取った相手は知らんぷり https://x.com/Phoalbatrus/status/1826051250657570863 。そしてしたり顔の(メディアや学者の殻を被った)活動家モドキが「医療者-患者関係」の対立を煽るまでがセットだったりする。

2)東洋医学や占いも冒涜する行為
実は、東洋医学を診療に取り入れている医師は珍しくない。例えばツムラの漢方薬には保険適用のものが数多くあり日常診療に取り入れている臨床医も多数。更に詳しく東洋医学を学んで診療に生かしている医師も居る。そうした医師から見れば、こんな「占いモドキ」に使われるのは冒涜そのもの https://twitter.com/Otola_ryntaro/status/1825055800685158832
と、今「占いモドキ」と書いた。つまりマトモな占いは(勿論科学ではないが)それなりの思想に基づいた体系を持っているもの。そうした「占いの専門家」から見ても噴飯もの https://x.com/yamato_ouken_02/status/1825326341941846057
つまり内海氏の行為は「西洋医学・東洋医学・占い」のどこから見てもダメダメ。

3)メディアが取り上げる罪深さ
これほどメチャクチャにも拘らずWeb上とはいえメジャー所の雑誌が連載企画として取り上げる現状。「日本版編集部内にシンパが居る」との指摘があり、おそらくそれが正解だろう。こうしたメディアは自らが「健康と生命に関わる情報」を無批判に流しているという自覚を持って欲しい。
「たかが占いに目くじらを立てすぎ」と思われるかもしれないが、こうしたカジュアルな記事が「トンデモへのゲートウェイ」として作用する、その点に警戒すべきと考える。

#5. 【週間PseuDoctor】【社会】【メディア】「官製ファクトチェックへの懸念が炎上
炎上したのは楊井人文氏のこちらの投稿 https://twitter.com/yanai_factcheck/status/1825123689383481770 。何故ならここで楊井氏はInFactの緊急声明 https://infact.press/2024/08/post-23692/ を取り上げたからだ。この声明はツッコミどころだらけだが、時間が無いので一点だけ。ここでは「伝統的メディア」がジャーナリズムであり、更に「伝統的メディアだけがジャーナリズムである」と読み取れる記載がある。しかしこれは両方とも間違っている。以前から折に触れて指摘している通り、本邦のオールドメディアの少なくない部分は「ジャーナリズム」の名に値しない。何故ならジャーナリズムとは何よりもまず「事実をありのままに伝える」事であり、だからこそファクトチェックもジャーナリズムの一部だと言えるのだ。
しかるに本邦のメディアには「権力批判」や「インプレ稼ぎ」の為には事実の捻じ曲げも厭わない態度が目立つ。そうした行為を検証するのが「ファクトチェック」の役割の筈なのだが、JFC(日本ファクトチェックセンター)は「既存メディアはファクトチェックの対象外」と高らかに謳い上げている。それだけでも噴飯ものなのだが、とうとうJFCの「ファクトチェック」自体に対してコミュニティノートが付いてしまった https://x.com/fact_check_jp/status/1823482931760755142
この様な体たらくでは、いくら「官製ファクトチェックへの懸念」を示したところで、読者の共感を得るのは難しいのではないか。

#6. 【週間PseuDoctor】【私事】「今週のデレステ&アズレン」
やみのま~
まずはデレステ。シンデレラキャラバンリコレクションお疲れ様でした。今回もスカチケと併用して6人を☆15にできましたが、まだまだ☆15に達していないイベ限SRは目白押しです。
そして今日から9周年カウントダウンそしてシンデレラロード。粛々と進めております。
#デレステ

 そしてアズレン。いつもの様に海域イベはC1から始めてC2・C3を10回クリアしました。現在D1をクリアしたところです。建造の方はファーゴだけお迎えできていませんが、最悪でも報酬で入手すれば良いので、少しだけ気が楽です。
あと例によって開拓は遅れ気味ですが、まぁ何とかなるでしょう。
#アズールレーン

#7. エンディング
以上、PseuDoctorがお送りしました。
田中敦子さんの訃報に接し、言葉もありません。つい先日もリアタイではありませんが毎週の様にローズ隊長のお声を聞いていたのに、あまりにも早すぎます。またアズレンをしていてもフッドを見るたびに胸が詰まります。
どうか魂の安らかならん事を。R.I.P.
Twitter(X)から来られた方も、直接読まれた方も、お疲れ様です。
今週もお粗末様でした 

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