コミケを風疹から守り隊

2011年3月15日火曜日

震災への御見舞い

初回公開日:2011年3月15日
最終更新日:2011年3月24日

2011年3月11日~12日にかけて、東北地方沖太平洋及び新潟県中越地方で大きな地震が幾つも発生し、東日本の極めて広い範囲で多くの方々が被災されました。
現在でも余震が続いています。まさに今、これを書いている最中にも、福島沖で余震が起き、更にその直後、静岡で新たに大きな地震が発生しました。

被災された方々に心より御見舞い申し上げます。
また、災害救助・復旧・対応にあたっておられる全ての方々に、深く御礼申し上げます。

被災された方々へ
震災直後も、今も、そしてこれからも、多くの人が皆さんの事を想い、行動し、あるいは将来の行動に備えて準備しています。
今回の事で、かけがえの無いものを失われた方も多いと思います。
けれど、取り戻せる日常も、必ずあります。
悲しければ泣いても良いのです。
決して無理はしないでください。
でも、希望を完全に失う事だけは、しないでくださいね。

対応にあたっておられる方々へ
皆さんは、我々の誇りです。
勿論、あなた方はスーパーマンでも何でもない、普通の人だという事は知っています。
でも、だからこそ、あなたは私達のヒーローなのです。
くれぐれも、お体には気をつけてください。



被災されなかった皆さん(私達)へ
「とにかく、何かしたい」という気持ちを持たれる方も多いでしょう。
しかし、行動する前に「今、その行為が本当に必要なのか?」を考えて頂きたいと思います。
例えば、ボランティアです。
既に被災地ではボランティアの受け入れも始まっています。なので「行くな」とは言いません。
しかし、今回の被害はまさに甚大ですので、震災からの復興には長い時間と沢山の人手が必要です。ですから、これから先も、ボランティアの力が必要になる状況は沢山あります。あなたの力が役に立つ時もきっとあるでしょう。今は体調を整え、体を鍛えながら待機するというのも、立派な判断だと思います(実際に体験された方の記事もご覧ください)。
どうしても「今すぐ」何かしたい人は、例えば、ボランティアのつもりで日常の仕事に精を出すのは如何でしょうか。そして、その仕事で得られた給料に相当する金額を、信頼できる機関に募金するのです。そうすれば、ボランティアしたも同然です。
収入の得られない学生の皆さんは、やはり勉強するのが良いです。
一生懸命勉強して、世の中の役に立つ人を目指してください。それが一番良い事です。

一方で、娯楽等を過度に自粛する必要は無いと考えます。
馬鹿騒ぎは不謹慎ですが、経済活動が停滞すると復興の為のお金も回らなくなります。
また、被災された方々が何よりも望んでいるのは、おそらく「当たり前の日常への復帰」だと思います。
被災の無かった所、軽かった所から順々に、少しずつでも「当たり前の日常」を取り戻していければとても嬉しいです。

幾つか思った事
少し、いつものPseuDoctorらしい皮肉も書きます。いや、はっきり言って色々disってます。
ですので、そういう話がお嫌いな方は、以下をお読みになるのはお勧めしません。

1)デマ(流言飛語)について
ある程度は予想された事ですが、やはりTwitter等で出所不明の怪しい情報が飛び交いました。ここで悩みなのは、拡散する人の多くは善意であるという点です(悪意で拡散する人は論外です)。
デマを防ぐ為には、最低限、情報の出所を確認し、それを明示して拡散する必要があります。つまり、出所不明の未確認な情報は拡散すべきではありません。特にTwitterは簡単にRT出来るので「これは大変だ」と思うとつい拡散したくなってしまいますが「出所不明の情報は、センセーショナルであればあるほどデマの可能性が高い」という事は心に留めておいて頂きたいと思います。

2)著名人や社会的地位のある人の発言について
これは1)の「デマ」とも関連します。
とりあえず今回目に付いたものだけ幾つか挙げておきます。

まず、池田信夫さんは、自らが著名人であり何万もの人にフォローされている立場であるにも関わらず、デマの拡散を容認するかの如き呟きをしました。確かにこの発言は「情報の隠蔽はけしからん、特に原発関係に関しては」という文脈で発せられたものかもしれません。しかし、そうであっても、いや、それだからこそ、デマの拡散とそれによるパニックの発生は防止すべきなのです(こちらの記事もご覧ください)。
池田さんの仰る内容は最大限好意的に解釈しても「玉石混交」なので、私は普段から彼の事は信用していませんでした。しかし、フォローしている人の中には、この発言の支持者も大勢いらっしゃる様子。そうした方々は「真偽は自分で判断出来る」とお考えの様ですが、本当に自分の所に流れてきた情報の真偽を全て判断できるのですか?そして、あなたが広めた情報を受け取った人が全て、それぞれの人の責任で真偽を判断すると思っているのですか?
これだけでも猛省して頂きたいところですが、彼は更にこんな発言までしていました。あぁ、流石にデマの拡散を容認するだけの事はありますね。これでは「なんだ、本人がデマ発生装置だったのか」と言われても仕方が無いでしょう(更に詳しい内容については、例えばこちらの記事をご参照ください。表現はともかく、内容は筋が通っていると思います)。
かと思えば、池田さんは一方でこんな事も言っています。確かにこの指摘そのものは正しく、 武田邦彦さんの仰る事も普段から色々とおかしいのですが、上の発言と合わせて見ると、何ともトホホな感じになってしまいます。

で、その武田邦彦さんについては、専門は原子力ではなくて、環境問題の様です。しかし、本業の筈の環境問題でもかなり怪しいです(長くなるので詳細は省略しますが、少しググるだけでも、色々出てきます)。更に今回、こういう事まで平気で言っちゃっています。いくら緊急だといっても、普通にNHKでやってるニュースの内容すら把握せずに書き飛ばすのはダメでしょう。これでは流言飛語どころか、はっきり「嘘」と呼んでも良い位です。

また、専門家といえば、芦田宏直さんがこの様な呟きをなさっておられました。確か御本人は「教育の専門家」だった筈です。自らも専門家である筈の人が、どうして他分野の専門家に対してこの様な発言が出来るのでしょうか。合理的な考え方としては「自分自身が自分の専門分野に関してテキトーな事ばっかり言っているので、他分野の専門家も『どうせその程度だろう』と侮っている」という推測が成り立ちます。勿論、これは単なる推測に過ぎませんが、個人的にはかなりイイ線いっていると思います。何故なら、以前から芦田さんの仰る内容はしばしばテキトーだからです。例えばこちらの記事(上で取り上げた、池田信夫批判をなさっているブログの過去記事です)の様な指摘もあります。芦田さんのアカウントが今と違いますが、記事中からリンクされてるTogetterを見ると、どうやら作り変えたらしいです。
もっとも、別に合理的な思考など無く、単に言いたい事を放言しているだけの人だという推測も成り立ちますが。
少なくとも私は、芦田さんも池田さんや武田さんと共に、以前から信用出来ない人だと思っていたところですが、今回の件で、更にその気持ちが深まった次第です。

3)マスコミの対応について
一言で言えば、マスコミは騒ぎ過ぎです。勿論、良心的なジャーナリストがいらっしゃる事は存じております。しかしながら、新聞もテレビも、NHKは少しマシですが民放の報道の仕方は酷い。事実を淡々と伝えるのが一番の使命の筈なのに、ワイドショー的に悲劇や不安を煽り立ててどうするのか。見ていて気分が悪くなります。
それと「悪者探し」は止めて欲しい。「誰に責任があるのか」を追求したい気持ちも解らなくもありません。あるいは、そうした気持ちの裏には、こちらの記事で書かれている様なメカニズムが働いているのかもしれません。しかし、それだけでは問題は解決しないし、受け手の眼も曇るばかりでしょう。
まだまだ言いたいところではありますが、マスコミ(既存メディア)の問題については、現在書きかけの記事の中でも述べますので、今はこれ以上は書きません。

4)人の本性は、いざという時に出る
今回の災害では、様々な人や組織が、様々な反応を示しました。中には大災害という極度のストレス下での止むを得ない反応もあるでしょうが、中には、その人の本性を表していると思われるものもありました。
例えば、震災をネタにアコギな金儲けを図る人とか、自分の主義主張や思想を広めようとする人などです。
どうか、賢明な読者の皆様におかれましては、今回の震災に際して誰がどの様な言動をしたかを、良く記憶しておいて頂きたいと思います。何故なら、それが、その人や組織の本性を示している可能性が高いと考えているからです。

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