コミケを風疹から守り隊

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2026年7月29日水曜日

~はじめに~ブログの構成と運営方針

(トップ記事は固定です。最新記事はこの下にあります)
初回公開日:2010年09月10日
最終更新日:2026年07月29日

ブログの運営方針
このブログは、普通のブログとはちょっと方針が異なります。最も大きな特徴は、ページヘッダーにも書きました様に、一旦書いた記事に後から手を入れたり書き直したりする事もある、という点です。何故なら、特に科学やニセ科学に関しては、最終的に通して読んだ時に分かりやすくなる様な文章にしたいと思っているからです。
でも、趣味とか余談の部分に関しては、普通のブログのつもりなので、基本的には、後から書き直したりしないつもりです。
言ってみれば、ホームページとブログの中間的な構成にしたい、というところでしょうか。
なお最近、常にも増して更新が滞っているのは主にTwitterで色々呟いているからでもあります。サイドバーにも最近の発言をリンクしてありますが、宜しければこちらも御覧ください。また過去の呟きはTwilog(こちら)で見られます。

ラベル(タグ)を御利用ください
ラベル(タグ)とは、ブログ記事のカテゴリ(ジャンル)を示すものです。私は通常、1つの記事に2つ以上のラベルを付けています。それぞれのラベルをクリックすると、同じラベルが付いた記事が一覧で表示されます。御利用ください。
なお、便利の為に、このトップ記事には私が使っている全てのラベルを付けました。

「科学」カテゴリの記事(予定)一覧
(既に書いた記事に関しては、タイトルをクリックすると当該記事にジャンプします)

2024年7月11日木曜日

週間PseuDoctor2024年7月第2回(Blog版第7回)

 #0. はじめに

皆様こんばんは。Twitterにも書きました通り、先週末は七夕でした。私の七夕のお願いは「世の中から少しでもデマやニセ情報が減りますように」です。
最近の主だったものを上げるだけでも
医療系:線虫がん検査、反ワクチン
経済系:緊縮主義、財政破綻、財政均衡主義(←全て根っこは一緒ですが)
科学系:ひやっしー、掛け算順序
とまぁ枚挙に暇がありません。
気を取り直して、blog版としてリニューアルした「週間PseuDoctor」(経緯はblog版第1回をご覧ください)第7回をお送りします。
暫しお付き合いください

2024年7月4日木曜日

週間PseuDoctor2024年7月第1回(Blog版第6回)

  #0. はじめに

皆様こんばんは。Twitterにも書きましたが、毎日蒸し暑いですね~
体力を奪われてグッタリしてしまいます。どちら様も、暑さにやられない様ご自愛ください。
それでは、blog版としてリニューアルした「週間PseuDoctor」(経緯はblog版第1回をご覧ください)第6回をお送りします。
暫しお付き合いください

2024年6月13日木曜日

週間PseuDoctor2024年6月第2回(Blog版第3回)

 #0. はじめに

皆様こんばんは。blog版としてリニューアルした「週間PseuDoctor」(経緯はblog版第1回をご覧ください)、今週もまた1日遅れとなってしまいましたが、ともあれ第3回をお送りします。
暫しお付き合いください

2016年1月6日水曜日

消費税増税には非常に多くの問題点がある

初回公開日:2016年1月06日
最終更新日:2016年1月06日

1.はじめに

拙ブログでは、これまで経済、とりわけ消費税について幾つかの記事を書いてきました。
ちょっと一覧にしてみましょう(各タイトルには記事へのリンクを貼ってあります)。

素人談義:増税亡国論
消費税増税の光と闇
経済メモ:景気・金融・財政などの話(アベノミクスで景気は回復するか?)
消費税増税論者の嘘を撃つ
『消費税軽減税率の財務省案』はどこが酷いのか?(その1)
『消費税軽減税率の財務省案』はどこが酷いのか?(その2)

私がこれらの記事で一貫して主張しているのは
景気の調節は金融政策と財政政策で行う。景気回復の為には金融緩和と財政拡大の両方が必要
消費税増税は財政拡大とは正反対の政策なので反対
といった所です。
上記の記事でも個別に書いていたつもりではありましたが「消費税増税そのものの本質的な問題」については、かなり重要な論点だと思います。そこで、その点に着目して書いた記事があっても良いのではないかと考えました。ちょっと漢字ばかりの硬い文章になってしまって恐縮ですが、お読み頂ければ幸いです。


2014年12月31日水曜日

S01-09: 科学的知見と社会的合意について

初回公開日:2014年12月31日
最終更新日:2014年12月31日


1.はじめに(この記事を書いたきっかけ)

(この項は、文字通り「きっかけ」について書いたものであり本論とは直接には繋がっていませんので、読み飛ばして頂いても構いません)
きっかけになったのは こちらのまとめ です。当初の私の心情は、そこにまとめられてる人達と同じ様なものでした。しかしその後、地下猫さんの記事 を読んだ際に「言ってる事は理解出来る」とも思い、また ublftbo(TAKESAN)さんの記事 を読んで「これは比較的中立だ」と感じたりしました。それらを踏まえて最初の岩波『科学』の呟きに対する私自身の考えを述べるならば「言ってる内容は概ね妥当だけれど、これまでの態度を考えると字面通り受け取る訳にもいかない」となります。
という風に色々考えているうちに、より一般化した形で、タイトルに書いた様な考えが少しずつまとまってきました。これはブログのレギュラーメニューにふさわしい(^^)と思って記事にしてみた次第です。

2014年11月19日水曜日

消費税増税論者の嘘を撃つ

初回公開日:2014年11月19日
最終更新日:2014年11月19日


1.はじめに
(タイトルは、ぶっちゃけ言えば煽りです)

安倍首相は、2014年7~9月期のGDPが事前予想を遥かに下回りマイナス成長に転落した事実を受け、消費税増税の延期と解散総選挙を決断しました。これに対してマスコミ・野党・有識者の間に「増税延期はアベノミクスの失敗を意味する」だの「財政健全化の道が遠のき将来世代にツケを回す行為だ」などといった意見がみられます。

しかし、これらは全て嘘です。
こうした嘘を吹聴する人達は、教科書レベルのマクロ経済学の基礎すら理解していない愚か者(あるいは騙されている可哀想な人)か、さもなければ私利私欲の為にはどれほど国民が苦しもうが死のうが知った事ではないと思っている極悪人のどちらかです。
そこで今回は、それらが嘘である理由を、なるべく端的に述べたいと思います。

また、念の為に書いておきますが、私は政治的にはむしろ安倍政権に批判的ですが、それはあくまで是々非々であり、少なくとも現状の金融政策に関しては、それが正しい政策であるが故に支持しています。但し増税には明確に反対です。その点に関しては、以下で繰り返し述べます。
また、これらの事は以前の記事「経済メモ:景気・金融・財政などの話(アベノミクスで景気は回復するか?)」の中にも書きましたので、宜しければそちらも御覧ください。

2014年7月2日水曜日

東京都議会での差別野次について~真に冷静な一般論~

初回公開日:2014年07月02日
最終更新日:2014年07月02日


1.はじめに(事実関係と論点整理)

既に多数の報道がありますが、2014年6月18日の東京都議会本会議で、塩村文夏(あやか)議員(みんなの党)が、晩婚化・少子化について質問している最中に、女性蔑視の野次が飛びました。野次は複数あったとされており、6月23日に鈴木章浩議員(自民党)が野次発言を認め本人に謝罪し、その他の野次についても徐々に明らかになってきています。しかし本記事公開の時点では、未だ全貌は明らかになっていないと感じます。また鈴木氏の謝罪会見に対しても「何が問題だったのか解ってない」との批判があります。
発言者(の少なくとも一部)が特定された事は大きな前進だと思いますが、もしもこれで幕引きになってしまう様では、むしろ本質的な解決からは遠ざかってしまうだろうと危惧します。何故その様に考えるかは、本記事をお読み頂ければ解るかと思います。

この問題には幾つもの要素が重なっていて見掛けよりも複雑なので、ちょっと整理してみます。大きく分けると
1)今回の野次は何処がどの様に酷いのか
2)野次が飛んだ背景にあるもの
3)今後どう対処していくべきか
の3つだと考えます。これは言い換えれば現在・過去・未来の話でもあります。
以下、この3つに関してそれぞれ述べていきます。

2013年6月26日水曜日

ネットでの炎上と自殺について

初回公開日:2013年06月26日
最終更新日:2013年06月26日


1.はじめに(本記事を書いた動機)

既に報道されている通り、病院批判によりブログが炎上した岩手県議が2013年6月25日に死亡し、自殺の可能性も取り沙汰されています。
まずは遺族と関係者の方々にお悔やみを申し上げます。
簡単に経緯を書きますと

自ブログで県立病院を批判→炎上→ブログ上にて謝罪→炎上止まず→ブログ閉鎖→記者会見にて謝罪→TVでも取り上げられる→死亡

という流れです。
私自身も「週間PseuDoctor」において彼の行動を批判しました(この発言から続く2つの呟きです)ので、直接関わっていないとはいえ、炎上に関しては責任が皆無とも思いません。その点を認識したうえで(認識したからこそ)、今回は「炎上と自殺」について少し書いてみたいと思います。

2012年12月24日月曜日

プロフェッショナルとアマチュアとの違いとは?


初回公開日:2012年12月24日
最終更新日:2012年12月24日


1.はじめに

前回の記事で取り上げた「科学報道のあり方」に関する議論も、大分落ち着いてきた様です。とは言え、この話題が「コンテンツとして消費されてしまう」のは好ましくないでしょう。ですから、今後も議論は継続した方が良いとは思います。ただ、私自身の事を振り返っても、油断するとどうしても議論が拡散しがちです。
という訳で、批判や反論を行う際には「誰のどの意見に対するものなのか」を明確にするのが良いと考えます(必ずしも明示する必要は無いのですが、少なくとも、自分の中では意識しておく事が大切でしょう)。
勿論これは今回の件に限らず、議論一般に言える事です。

さて、ここからが今回の本題です。
上述の話題の中で、こちらの記事が結構取り上げられました。これは一般紙の話ですし、厳密には「科学報道」の話でもありません。しかしタイムリーだったのでしょう、結構あちこちで話題になった様でした。なので今回は、記事の内容そのものに詳しくは触れず、私が最も引っ掛かった部分についてだけ述べます。その部分とは、2ページ目の「(記者は)凡人のプロだから専門知識はいらない」(強調は引用者による)という言葉です。これは、マスコミに関する講義で、講師の新聞記者が、学生の質問に対する解答として発した台詞だそうです。

さて「凡人のプロ」とは何でしょうか。何となく語感で解る様な気もしますが「単なる凡人とは何処が違うのか」と考え出すと、良く解らなくなってきます。こういう場合には注意が必要です。解った様な気にさせる「納得力」の高い言葉は両刃の剣であり、逆に誤解の元になったりもするからです。

と言う訳で今回は、プロフェッショナルとアマチュア(非プロ)との違いについて考えてみたいと思います。

2012年10月21日日曜日

科学報道に望むこと


初回公開日:2012年10月21日
最終更新日:2012年10月28日
(2012年10月28日追記:こちらの記事に関して幾つかの反応があり、また古田さん御本人も追加のTweetをしていらっしゃいます。それらの点を踏まえて何点か追記を致しました。括弧で括り冒頭に追:と表示した部分がそうです。また「7.その後の展開」を追記しました)

1.はじめに

今回の記事は、こちらのTogetter「科学報道を殺さないために-研究機関へお願い」を読んだ感想です(こちらのTogetter「科学報道のありかた」も参考に致しました)。最初はTogetterのコメント欄に書こうかとも思ったのですが、例によって思いの外長い文章になってしまったので、エントリにしました。

最初にお断り申し上げます。
私は古田さんを個人的に存じ上げている訳ではありませんので、古田さん御本人に対しては、何も含むものはありません。あくまで、人格ではなく御意見に対して、思うところを申し上げます。
(追:この様に書いた理由は、古田さんは個人として発言されていますので、所属機関の意見でもなければ、増してやマスコミ全体を代表する意見でもないからです。こういう場合にはどうしても個人の意見を、全体を代表する意見の様にみなして批判しがちです。ですから私自身に対してそれを戒める意味もあります)


2.古田さんの御主張

Togetterから読み取れる古田さんの御主張は、幾つかある様です。

2012年10月1日月曜日

P02-06: 「科学的に間違っている」はニセ科学批判の中で最も簡単な部分です


初回公開日:2012年10月01日
最終更新日:2015年03月03日


1.ニセ科学批判は「科学的な間違いを指摘する事」だけではない

ニセ科学とは「科学ではないのに科学を装っているもの」です。
ですので「ニセ科学を批判するには、それが科学ではない事を示せば良いのだな」と思ってしまいがちです。そう考えるのは、素直と言いますか、確かに自然な感情だと思います。
しかし、現実のニセ科学問題は、それほど単純ではありません。
その、単純ではない理由について、順を追って説明してみます。

まず、多くのニセ科学は「科学的に間違っている事は自明である」レベルです。ですから、少し科学に詳しければ、ニセ科学の科学的な間違いを指摘する事は、むしろ容易なのです。
例を挙げましょう。

2012年7月29日日曜日

時事ネタを幾つか(オスプレイ、生活保護、経済問題など)

初回公開日:2012年07月29日
最終更新日:2012年07月29日

1.はじめに

今回の記事は、最初はTwitterで呟くだけにしておこうかと思った内容です。しかし下書きをしているうちに、思いの外長くなってしまったしまいました。
折角ですので、まとめて記事にする事にします。
元がTwitterで連投しようと思っていた文章ですので、常にも増してダラダラとしたメリハリに乏しい文章になってしまっておりますが、どうか御容赦ください。

2.オスプレイ問題

7月23日にオスプレイ(MV-22)が岩国基地に搬入されました。皆様御承知の様に、オスプレイに関しては「安全性に不安がある」という理由での反対運動があります。この反対運動に関して私の気持ちを簡潔に述べるならば「反対する心情には理解も共感もできるが、議論としての筋は通らない。そしてそこには、過激で極端な反原発運動と類似の構造も見える」となります。

2012年6月13日水曜日

愛の放射線~あなたと私の8000ベクレル~(R-15推奨)

初回公開日:2012年06月13日
最終更新日:2023年05月17日


1.はじめに

昨日(2012年06月12日)の昼間、菊池誠さんがこんな呟きをなさっていました。
この呟きを見た時に、私の中で何かがインスパイアされ、頭の中に浮かんで来た情景がありました。
次に示すのは、それを書き留めてみたものです。内容が(ちょっとだけ)大人向けなので「R-15推奨」という事で、宜しくお願いします。
なお、登場人物に特定のモデルは居ません(ホント)ので、妄想したい方は、お好きなカップリングでなさってください(笑)。


2012年6月9日土曜日

電気が足りないと人死にが出る(あるいは、脱原発への冷静な議論)

初回公開日:2012年06月09日
最終更新日:2012年06月09日

1.私は「脱原発」の立場です

最初に申し上げておきます。私は、敢えて言うなら「段階的脱原発派」という立場です。原発を徐々に減らしていき、最終的には無くすべきだと思っています。そしてその為には、どうすれば原発を減らせるかを冷静に具体的に考えなければなりません。真面目に考えれば考える程、解決すべき問題は山積しています。政治的問題、経済的問題、そして技術的問題・・・
しかし、こういう考え方は、どうも「反原発」の方々にはウケが悪い様です。冷静な脱原発の議論をしようとしただけで「原発推進派」のレッテルを貼られたりします。その為、逆に「反原発」という言葉に妙な色がついてしまっている様にすら思えます。言うなれば「反原発=感情的で急進的な反原発原理主義者」という語感になってしまっている様に見えて仕方が無いのです。

はっきり申し上げれば、現状の「反原発(急進的な反原発原理主義)」は、真面目に脱原発を考えている人達にとって迷惑でしかありません。
何故なら、本気で「原発の無い社会」を目指すのならば「どうやって原発を減らし、無くしていくのか」を真剣に考える必要があるからです。それを忌避して感情的に「原発反対」を唱えたところで、原発は無くなったりしません。

そしてまた「原発推進派」を「利権まみれの悪の権化」の様に考えるのも極端過ぎます(いや、そういう人が全く居ないとは言いませんが、少なくとも「原子力ムラ」などと一くくりにする様な見方では大局を見誤ります)。少なくともこれまで原発が推進されてきたのは「エネルギー資源に乏しい我が国が諸外国に頼らずにやって行く為」の現実的な解答だった、というのも、一面の真実である筈です。

2012年3月31日土曜日

消費税増税の光と闇

初回公開日:2012年03月31日
最終更新日:2013年05月28日

(当ブログでは2本目の経済関連記事となります。浅学非才を省みず畑違いの分野に口を出すのは「このままではいけない」という危機意識の現われだと思ってください。また、以前の記事を含む各分野の記事を一覧したい場合には、記事末尾にあるラベル(タグ)を御利用ください)

1.私は必ずしも「消費税増税」そのものに反対している訳ではない

2012年3月30日、消費税増税法案が閣議決定されました。民主党内の事前審査での根強い反対意見を押し切る形です。「何としても年度内に法案提出する」という野田政権の強い意志が反映されたものと言えるでしょう(それでも努力目標とはいえ弾力条項が入ったのは、一定の成果と言えるでしょう。しかし全く予断を許さない状況です)。
サブタイトル通り、私は必ずしも消費税増税そのものには反対しません。しかし、現在の経済状況の下での増税には反対です。理由は大きく3つあります。
1)そもそも増税の必要性そのものに疑問がある。
2)増税してもそれほど税収は増えない。結果として悪循環に陥る。
3)現在でも不況で苦しんでいる多くの国民が更に苦しめられる。

その一方で、以前から抱いている幾つかの「素朴な疑問」があります。
1)野田政権は何故これほどまでに増税をしたがるのか。
2)そもそも「税と社会保障の一体改革」とは何なのか。
3)大手マスコミ、特に大新聞は何故、概ね消費税増税に賛成の論調なのか。
4)「増税するなら国会議員も身を切れ」という意見は妥当なのか。

これらに関して、以下、個別に解説していきます。

2012年3月10日土曜日

放射線、デマ、そして分断


初回公開日:2012年03月10日
最終更新日:2012年08月13日

(2012年4月21日追記:この記事を見たらしい善川チャーリ氏が、私の事を「偽の医師という事でしょう」などと言っている様ですが、私は本物の医師です。しかも善川氏と同じ病理専門医です。この件に関しては、近日中に記事を書きます。その暁には、ここにもリンクを貼ります)
(2012年5月3日追記:上記の件に関する記事を書きました。こちらを御参照ください)

1.「福島の子は子供を産めない」というデマ

タイトルに書いた様なデマが、震災後1年経とうとする今でも、未だに流布されている様です(例えばこちらのTogetterを御覧ください)。より正確に書くのならば「福島の子達が将来子供を産む場合には、流産や先天異常の発生率が上がる」というデマです。
勿論、これはデマです。そう言える理由は3つあります。
まず前提として「被曝による奇形児の発生」とは、妊娠後の胎児形成期(概ね妊娠2ヶ月までの間、長めに見積もっても4ヶ月まで)に、比較的高線量の放射線を被曝した際に生じるものだという事を知っておいてください。ポイントは、この場合の先天異常は放射線による胎児形成の障害であり、遺伝子の異常ではないという点です。

1つ目の理由。時間的に言って、原発事故当時に妊娠していた方々は既に出産されています。そして先天異常の発生増加は報告されていません(但し勿論、通常の状態と同程度の発生が有り得るのは当たり前です)。
2つ目。上記の通り、これから妊娠する子達にとって重要なのは「妊娠初期の被曝」です。今の時点では未だスタートラインにも立っていません。「既に貴方の卵子は修復不可能なダメージを負ってしまった」などというヨタ話に惑わされる必要は無いのです。
3つ目。仮に妊娠初期に被曝するとしても、線量の程度が問題です。今でも高線量の場所には住めない訳ですから、現在生活している場所が他の都道府県や世界の他の地域と比べて線量が高いかどうか、という観点で考える必要があります。そして、その観点で見れば(その観点で見ても)特に問題は無いと言えます。むしろ、他の要因(酒・タバコ・感染症・そしてストレス!)による影響の方が遥かに甚大ですから、折角気を遣うのであれば、むしろそういう事を考えて欲しいと思います。

どうも「放射線は遺伝子にダメージを与える」という知識と「高線量被曝により先天異常の発生頻度が上がる」という情報をごっちゃにして煽っている人が居る様です。どうしてもそういう話がしたいのであれば、せめて「体細胞での遺伝子異常による癌の発生」と「生殖細胞での遺伝子異常による先天異常の発生」と「発生過程の障害による先天異常の発生」とのそれぞれが、どれほど圧倒的に違うかを理解してからにしてください。
(2012年8月13日追記:上記の点に関して更に述べた記事「良性腫瘍と悪性腫瘍、及び、放射線と癌との関係について」を書きました。特に3.のあたりを御覧頂ければ、と思います)

2.福島の子達に対する、私なりの答え

以上に述べた事を踏まえて、福島の子に「将来私は子供を産めますか」と聞かれた時の、私なりの答えを書いてみます。

2012年2月15日水曜日

P02-04-2 ニセ科学の潜在的被害者は誰か~「欠如モデル批判」と「ニセ科学批判」の意外な関係~

初回公開日:2012年02月15日
最終更新日:2012年03月25日



(この記事は、以前の記事(P02-04)にも増して、ある程度の知識がある方を対象にしています。初めてお読みの方には御迷惑をお掛けしますが、御容赦ください)


1.「欠如モデル」の(平川さんによる)定義に対する疑問


「欠如モデル」に関しては、以前の記事(P02-04)の中でも少し触れましたが、今回はもう少し掘り下げて考えて見ます。実を言うと、私も「欠如モデル」という用語は初耳でしたので、まずは以前の記事中にも記した通り、平川さんの言葉に基づいて、欠如モデルの定義を理解しようと試みました。
平川さんによれば、欠如モデルとは「 科学技術をめぐる不安や反対などトラブルの原因が、知識不足以外に(も)あるのに、知識不足の問題としてのみ扱うこと 」であり(ソースはこちら)、また「不安・反対の人々を「無知で不合理な存在」として表象し、「ご理解下さい」と一方的に技術の受容を迫るなど、テクノクラティックな態度のこと」だそうです(ソースはこちら)。


しかしながら、当初から私はこの定義に違和感を持っていました。即ち、上記の記事でも少し触れた様に、
「科学技術をめぐるトラブルの原因が知識不足のみだと考えている人など本当に居るのか?」
一方的に技術の受容を迫っている人など居るのか?」
という疑問が消せなかったからです。
この疑問が言葉尻を捉えたイチャモンではない証拠に、平川さんは同時に「本当に知識不足が原因である問題に対して必要な知識を提供することは当然のこと。批判対象ではないし、敢えて欠如モデルと呼びもしない」とわざわざ述べておられます。つまり、私が太字で強調した部分、即ち「のみ」や「一方的」という修飾語こそが、欠如モデルのキモだという事になります。


でも、本当に、欠如モデルとはそういう意味なのでしょうか。更に平川さんによれば「そのくらいのことは10本も論文読めばわかること。科学技術社会論や科学コミュニケーションに関わる人は、それくらいは勉強しておかねば。これは、物理を学ぼうとする者に「まず解析学はちゃんと勉強して」というのと同じ職教育上の要求であって「欠如モデル的」でないのはいうまでもない」(ソースはこちらだそうです。従って、科学技術社会論(STS)的には、上に述べた平川さんの定義は、ごくごく当たり前の常識であり、それを知らないのは解析学を知らずに物理を学ぼうとする位に無謀だという事になります。これって、極めて強い言い方ですよね。医学に例えれば「人体の構造や機能を知らずして臨床医学を学ぼうとする」ほど無謀だというところでしょうか。



ところが。

2011年12月25日日曜日

「早川由紀夫氏訓告問題」について

初回公開日:2011年12月25日
最終更新日:2012年03月10日



(2012/12/26追記:「6.余談その2」について、黒猫亭さん本人からTwitter経由で御意見を頂いておりますので、今後内容を変更する可能性があります。現在の記述は暫定的なものとしてお読みください。)
(2011/12/29追記:「6.余談その2」に関しては、内容の削除や書き換えは行わず、もとの文章を残したままで追記及びコメントによって補足する事にしました。括弧でくくり「追:」を冒頭に付けた部分が、今回追記したものです。また追記で書ききれない内容をコメント欄に書いてあります)
(2012/03/10追記:「わたしたちは子供を産めますか」というTogetter経由でこちらに来られた方は、是非こちらの記事もお読みください)


1.はじめに

既に報道等で御存知の方も多いとは思いますが、2011年12月7日、早川由紀夫氏(群馬大学教育学部教授)がTwitter上での発言を問題視され、学長より訓告を受けました(本人によるまとめはこちら)。この件に関しては幾つかの論点があります。また私は震災以前の早川氏の言動も多少知っており、直接遣り取りした経験もありますので、そうした点も踏まえて、以下に述べていきたいと思います。
また、これは大切な事なので初めに書いておきますが、早川氏は衆目を集めたくてわざと暴言を吐いている節があります。ですから彼の発言をマトモに相手して軽挙妄動に走るのは控えてください。少なくとも、感情的になるのは、相手の思うツボです。
この記事を最後までお読みになれば「早川氏はマトモに相手するに値しない」という事を御理解頂けるかもしれません。

2.早川発言の問題点


報道では「殺す」「オウムと同じ」という様なセンセーショナルな部分がクローズアップされがちです。しかし、彼の発言の問題点はそれに留まりません。これはある意味、震災前から一貫しているとも言えます。
まず項目を挙げます。


1)表現が過激で乱暴である。
2)嘘吐き、もしくは無責任。
3)差別的である。
4)明らかに知識不足であり、にも関わらず(だからこそ?)俗流・独自解釈に固執する。
5)詭弁を多用する。
6)ワガママで自分勝手。
7)上記5)6)からの帰結として、しばしばダブルスタンダードに陥る。


以下、個別に解説していきます。

2011年8月7日日曜日

素人談義:増税亡国論

初回公開日:2011年08月07日
最終更新日:2017年05月24日

1.はじめに

タイトルに書きました様に、私は経済についても、政治に関しても素人です。しかしながら、最近の情勢を見ると、あまりにも増税を実行しようとする勢力が強過ぎると感じます。そこで敢えて刺激的なタイトルを付け、自らの浅学非才を省みずに(って、これはいつもの事ですが)書いてみた次第です。
理解の浅い所や単純化し過ぎた点があるとは思いますが、大きく本質は外していないつもりです。
(2017年05月24日追記:与謝野馨氏が亡くなったそうです。残念でなりません。願わくば彼には、もっともっと長生きして頂いて「金融緩和と財政出動により日本経済が見事に復活するさま」を、その目に見せ付けてあげたかったです。)

2.予備知識

まず、2つほど予備知識を述べます。と言っても、それほど難しい事を書くつもりはありません。

1つめは「ありふれたものの価値は低く、希少なものの価値は高い」です。これは直感的にも理解し易いでしょう。例えば、トレーディングカードゲームなどでも、激レアなカードは価値が高い。それはまさしくレア(希少)だからです。誰でも持っているカードは価値が低いですよね。ゴールドやダイヤモンドの価値が高いのも、地球上に存在している量が少ないからです(もっとも、いくら希少であっても誰も欲しがらなければ無価値ですが、そこまで述べると長くなるので今回は割愛します)。
そして、これはお金そのものについても言えます。お金が少ししかなければお金の価値は高くなり、少しのお金で沢山のものが手に入ります(つまり、物の値段が安いという事)。これがデフレです。この時、安くなるのは物の値段だけではなく、労働の値段も安くなります。従って、賃金がなかなか上がらないという事になります。
逆に、世の中にお金が溢れていれば、お金の価値が下がり、少しの物を買うのにも沢山のお金を支払わなくてはなりません(=物の値段が高い)。また労働にも沢山のお金が支払われる様になります(=賃金が上がる)。これがインフレです。
更にこれは、円と他の通貨(ドルやユーロ)との関係についても言えます。円が少ししかなければ円の価値が(相対的に)上昇し、円高になります。逆に円がふんだんにあれば円の価値は下がり、円安となります。

2つめは「経済が停滞すると人が死ぬ、死なないまでも不幸になる」です。端的に言って、景気が悪くなると失業者が増えます。今の日本はこの状態です。仕事が無ければお金が入ってきません。お金が無ければ生きていけません。あるいは「ホームレスになれば」と無責任に言う人が居るかもしれません。しかし、ホームレスとして生きられるかどうかですら、やはり景気に左右されるのです。例えば、景気が悪くなれば企業は期限切れで廃棄される食品を減らそうとするでしょう。また職を持ち食べていられる人達も、なるべく食べ残しを減らそうとするでしょう。結果、ホームレスの人もやはり、より飢える事になるのです。この様に、経済の停滞によって不幸になる例は、枚挙に暇がありません。