初回公開日:2012年03月10日
最終更新日:2012年08月13日
(2012年4月21日追記:この記事を見たらしい善川チャーリ氏が、私の事を「偽の医師という事でしょう」などと言っている様ですが、私は本物の医師です。しかも善川氏と同じ病理専門医です。この件に関しては、近日中に記事を書きます。その暁には、ここにもリンクを貼ります)
(2012年5月3日追記:上記の件に関する記事を書きました。こちらを御参照ください)
1.「福島の子は子供を産めない」というデマ
タイトルに書いた様なデマが、震災後1年経とうとする今でも、未だに流布されている様です(例えばこちらのTogetterを御覧ください)。より正確に書くのならば「福島の子達が将来子供を産む場合には、流産や先天異常の発生率が上がる」というデマです。
勿論、これはデマです。そう言える理由は3つあります。
まず前提として「被曝による奇形児の発生」とは、妊娠後の胎児形成期(概ね妊娠2ヶ月までの間、長めに見積もっても4ヶ月まで)に、比較的高線量の放射線を被曝した際に生じるものだという事を知っておいてください。ポイントは、この場合の先天異常は放射線による胎児形成の障害であり、遺伝子の異常ではないという点です。
1つ目の理由。時間的に言って、原発事故当時に妊娠していた方々は既に出産されています。そして先天異常の発生増加は報告されていません(但し勿論、通常の状態と同程度の発生が有り得るのは当たり前です)。
2つ目。上記の通り、これから妊娠する子達にとって重要なのは「妊娠初期の被曝」です。今の時点では未だスタートラインにも立っていません。「既に貴方の卵子は修復不可能なダメージを負ってしまった」などというヨタ話に惑わされる必要は無いのです。
3つ目。仮に妊娠初期に被曝するとしても、線量の程度が問題です。今でも高線量の場所には住めない訳ですから、現在生活している場所が他の都道府県や世界の他の地域と比べて線量が高いかどうか、という観点で考える必要があります。そして、その観点で見れば(その観点で見ても)特に問題は無いと言えます。むしろ、他の要因(酒・タバコ・感染症・そしてストレス!)による影響の方が遥かに甚大ですから、折角気を遣うのであれば、むしろそういう事を考えて欲しいと思います。
どうも「放射線は遺伝子にダメージを与える」という知識と「高線量被曝により先天異常の発生頻度が上がる」という情報をごっちゃにして煽っている人が居る様です。どうしてもそういう話がしたいのであれば、せめて「体細胞での遺伝子異常による癌の発生」と「生殖細胞での遺伝子異常による先天異常の発生」と「発生過程の障害による先天異常の発生」とのそれぞれが、どれほど圧倒的に違うかを理解してからにしてください。
(2012年8月13日追記:上記の点に関して更に述べた記事「良性腫瘍と悪性腫瘍、及び、放射線と癌との関係について」を書きました。特に3.のあたりを御覧頂ければ、と思います)
(2012年8月13日追記:上記の点に関して更に述べた記事「良性腫瘍と悪性腫瘍、及び、放射線と癌との関係について」を書きました。特に3.のあたりを御覧頂ければ、と思います)
2.福島の子達に対する、私なりの答え
以上に述べた事を踏まえて、福島の子に「将来私は子供を産めますか」と聞かれた時の、私なりの答えを書いてみます。
まず、なるべく科学的に正しく、かつシンプルに答えるならば「他の都道府県の子達と条件は一緒だよ」となります。理由は上に述べた通りです。
しかし、これだけではどうも座りが悪く感じます。科学的な正しさだけでは不安に対峙するのに充分ではないと思うからです。そこで、実例を挙げるのも良いかもしれません。あちこちで既出だとは思いますが、山崎直子さんや福山雅治さんの例を挙げるのも良いでしょう。
そこで、上記の台詞に付け加えて「山崎直子さんは丈夫な子を産んだ。福山雅治さんは立派に成人した。放射線を浴びた人でも、山崎さんの様に子を産み、福山さんの様に育ちました」と、私なら言うでしょう。
さて、ここまで述べてきた先天異常のデマによる福島差別には、瓦礫受け入れ拒否や沖縄での雪遊び反対などとも類似した構造がみられます。即ち「事実を歪曲したり捏造したりしてまでも『放射能』的なものを拒絶し排除しようとする動き」です。
何故、そうなってしまうのでしょうか。
一つの解釈として「『放射能』をケガレと捉え、ケガレに触れた者も同じ様に穢れる。従ってなるべくケガレを遠ざけようとする」という説明が成される事があります。これは非常に説得力のある意見です。但し、これを単なる呪術的な非合理思考に過ぎないものとだけ考えるのは、ちょっと違うと思います。
何故なら「異質なものを排除する」とは、ある程度、本能に従った合目的的な行動であると考えられるからです。
つまり、集団生活として見た場合に、異質なものを抱えた状態だと集団が脆弱になってしまう場合が多い。だから生存の為にはなるべく異質なものを排除した方が有利になる、という考え方です。これは野生動物や前近代的な社会では、それなりに有効に機能したとも考えられます。しかし我々は、進化と進歩によって、必ずしも異質なものを排除しなくても良い方向に社会を成熟させてきた、と私は考えています(但し、この段落の議論は、未だ深く考察した結果ではなく、今の段階では感覚的な印象論である事をお断りしておきます)。
4.自らの中にある「異質さ」
という訳で、我々の中には本能的に異質なものを排除しようとする心の働きがあるのではないかと考えます。
ここで、もし、そうした「異質さ」が自分の身近にあったり、自分自身の中にあったりしたらどうでしょうか。そうした場合には、排除するのが極めて困難になります。ですから「なるべくそういう風には考えたくない」という心理が働く筈です。
例を挙げましょう。
「ごく普通の主婦が凶悪犯罪を犯した」という事件があったとします。その場合、事件報道がなされてしばらくすると、必ずと言って良い程、その主婦の「心の闇」だの「日常に潜んでいた異常さ」だのがワイドショーあたりで取り上げられます。それは何故でしょうか。
ゴシップ趣味と言ってしまえばそれまでですが、どうも我々には「犯人は異常者であって欲しい」という願望があるのではないでしょうか。「犯人は普通の人である」という認識を避けたがっている様に思えます。
何故なら、もし「犯人は普通の人である」という事にしてしまうと、自分の周囲の誰かが犯罪者になるかもしれない、いやむしろ、自分自身ですら、いつ犯罪者になってしまうかもしれません。そういう認識は恐怖でしょう。従って、なるべく犯人は「異常である」という情報を欲しがります。そうすれば「自分達とは違う」というカテゴリに入れられるからです。その事によって、心の平安を取り戻せるでしょう。
この様に「異常だと看做して排除する事で精神の安定を保つ」方法は、人の心持ちとしてはさほど不自然なものではないとも言えます。そういう風に考えたがる気持ちも、理解出来ます。
この様に「異常だと看做して排除する事で精神の安定を保つ」方法は、人の心持ちとしてはさほど不自然なものではないとも言えます。そういう風に考えたがる気持ちも、理解出来ます。
但し、ここで大切なのは、だからと言って「正当化の根拠に使ってはならない」という点です。もし「自然な感情が行為を正当化する」というのなら、例えば「腹が立ったから殴った」というのもOKという事になってしまうからです。
例え話が長くなってしまいましたが、放射線を怖れる気持ちの話に戻ります。
要するに「ほんの僅かでも放射線に侵された人や物や場所は、自分達とは異なる異常なものであると看做して排除しようとする心の動き」は、ある意味で自然な感情と言えます。しかしそれは、その感情に基づく行動を正当化する根拠にはなりません。
その意味で、分断を煽る人は、不安になっている人々の自然な心の動きにつけ込んで、行為を正当化する為のお墨付きを与えているとも言えます。だから私は、こうして批判しているのです。
要するに「ほんの僅かでも放射線に侵された人や物や場所は、自分達とは異なる異常なものであると看做して排除しようとする心の動き」は、ある意味で自然な感情と言えます。しかしそれは、その感情に基づく行動を正当化する根拠にはなりません。
その意味で、分断を煽る人は、不安になっている人々の自然な心の動きにつけ込んで、行為を正当化する為のお墨付きを与えているとも言えます。だから私は、こうして批判しているのです。
5.「シートン俗物記」さんの記事について
(シートンさんの当該ブログ記事をお読みで無い方は、この項は飛ばして頂いて構いません)
一見無関係な様ですが「分断」繋がりという事で。今更ながらシートンさんのこれ http://d.hatena.ne.jp/Dr-Seton/20120229/1330524920 には多くの人が違和感を表明しているし、私も違和感を感じました。違和感の正体を一言で言えば「理不尽な目に遭わされた人は、八つ当たりしても良いのか?」という意味です。
これ以上詳しい話は、ひえたろうさんのブログ記事やTogetterあたりを見てくださいとでも言って終わりにしてしまいたいところですが(爆)、それではあんまりなのでもう少し述べます。
シートンさんの話には、2つの混同ないし同一視があります。1つは国・東電と「正しく怖れよ」と述べる科学者との混同です。そしてもう1つは、理不尽さに怒る人と無根拠な煽りに怖がっている人との混同です。
この2つの混同により、原発事故に関する加害者側と被害者側が明瞭に分かれている様に見えてしまいます。その為、一見すると被害者側が加害者側に文句を言っている(だから正当である)かの様な印象を与えます。しかし実際には、科学者は怒れる人に向かって「正しく怖れよ」と言っている訳ではないし、怒れる人も科学者に向かって理不尽さに対する怒りをぶつけるべきでもないのです。その意味で「八つ当たり」と書きました。
余談ですが、これと類似した論は「ダメなニセ科学批判批判」の中にも見る事が出来ます。ニセ科学に騙されている人、騙されそうな人に対して言葉を届けようとしていると「どう見てもアナタはニセ科学にハマり難いタイプでしょう」と言いたくなる人から「そんなの当たり前」とか「偉そう」とか言われたりします。
つまりこの場合も「言葉を届けたい人達とは別の人から反論を受けている」という形になっているのです。
つまりこの場合も「言葉を届けたい人達とは別の人から反論を受けている」という形になっているのです。
キツい言い方になってしまうのを承知でバッサリ斬らせて頂くなら、シートンさんの記事は「ダメな二分法による分断化の試み」と言っても良いでしょう。ブログ記事を拝見する限りでは、頭の良さそうな方だとお見受けしただけに、残念です。
6.謝辞
今回も、本文中にリンクしたものをはじめ、他にも多くの方々のブログやTwitterを参考にさせて頂きました。謹んで御礼申し上げます。
(かとうさん見てる~?ノシ)
(かとうさん見てる~?ノシ)
無知な医者がいると聞いて
返信削除要するに、貴方は、私のブログ記事よりも東海アマ氏の発言
削除https://twitter.com/tokaiama/status/192576346977878016
の方を信じるという事ですね。何を信じるかは個人の自由ですし、貴方にはその権利があります。しかしデタラメを吹聴するのは止めて頂きたいですね。
そのあたりの話は、こちらの記事
http://pseudoctor-science-and-hobby.blogspot.com/2012/03/p02-05.html
に書きましたので、お読みください。
福島行って治療手伝いなよ。安全なら移住しなよ。
返信削除私が何処に住んでどういう仕事をしているのかロクに知りもしない人に、そんな事を言われる筋合いはありませんね。まぁ、仮に知っていたとしても、無責任に放言するだけの人の意見に従うつもりなど毛頭ありませんが。
削除すみません、データで証明してください。キエフのデータとかならありますよね?
返信削除医者なら論文書いたことありますよね?全く説得力ない内容ですね。
(ここにまとめてお返事しておきます)
削除いらっしゃいませ、東海アマさんのフォロワーさん。
基本的な知識に欠けているのは仕方ないとしても、せめて書いてある事をきちんと読み取れるだけの読解力がついたら、またコメントして下さいね。
お返事するだけの価値があるコメントでしたら、お返事します。
「データで証明」と言えば聞こえは良いですが、私がデータを探してきて論評してもケチを付けられるのは目に見えています。ですので、まずそちらから「検討すべきデータ」を提出してください。「ありますよね?」と書かれている位ですから、客観的データの存在を御存知なのですよね?それを出してください。そのうえで、そのデータが検討に値するものであれば、検討しても良いですよ。
削除気が向いて、時間があれば、ですけれどね。
それともう一点。
>医者なら論文書いたことありますよね?
「私は」論文を書いた事はあります。しかし、論文を1つも書かなくても医者にはなれます。専門医を資格を取るの難しいでしょうが、単なる医者としての仕事であれば、ずっと続ける事も出来ます。その意味で「医者なら論文書いたことありますよね?」というのは不正確です。勝手ながら、医者の仕事内容を良く知らないにも関わらず、知ったかぶりしている人の発言だと判断します。
そもそも、ブログ記事に学術論文と同等のクォリティを求めるのは無理がありますね。
あ、「説得力が無い」とお感じになるのは、貴方の自由ですよ、勿論。
医師の資格を有する方のコメントだとは信じ難し。
返信削除まぁ、ある意味仰る通りですね。ブログでもTwitterでも掲示板でも、いい加減な事を書き散らしている「自称医師」は幾らでもいます。そういう人達と同列に扱われるのは、仕方ない部分もありますが、癪に障る部分もあります。ですので、もう少し丁寧にコメント致しましょう。各コメントへの返信になりますので、時系列がちょっと見難いですが、その位は御容赦ください。
削除但し「医師の資格の有無」と「コメント内容」とは直接の関連はありませんよね?むやみに相手の属性に言及すると「中身に反論できないから属性をあげつらってるんだろう」と思われがちですので、気を付けた方が良いですよ。
また、先のコメントで書いた「書いてある事が読み取れる様になったらまたコメントしてください」というのは、現在でも有効です。馬鹿げたコメントであっても、気の向く限りはお相手致しますが、飽きてきたら放置するか、無警告で削除するか、バカにする為に晒します。
http://peacephilosophy.blogspot.jp/2011_09_01_archive.html
返信削除化学的とかほざくなら、この論文に筋道立てて反論してみな。頭のわるい小学生みたいなこと言ってないでさ。
おやおや、どんな凄いものを見せてくれるのかと思ったら、よりによってバンダジェフスキー博士ですか。とっくに論破されてるのを御存知無いのですね、可哀相に。でも、私はとっても親切だから、教えてあげましょう。こちらのまとめ
削除http://togetter.com/li/273559
と、そこからリンクされている
http://togetter.com/li/271992
くらいを見れば充分でしょう。ここに出て来る中でも善川チャーリ(GoodBye_Nuclear)さんなどは、かなり先鋭的な反原発の立場に立たれている方です。しかしそれでも、自分の専門分野に関しては、きちんと「おかしいものはおかしい」と述べておられるのです。
ちなみに、私も病理専門医です。善川チャーリさんには
https://twitter.com/#!/goodbye_nuclear/status/192598083119493121
で偽医者呼ばわりされましたけれども、実は善川さんと御同業です。
ですから上のまとめに書かれている病理医の見解が正しい事が解るのですが、折角ですから、もう一つ「誰にでも解るバンダジェフスキー文書のダメダメな点」を述べておきましょう。組織標本の写真が3枚ありますが、全部背景の色調が違いますね。1枚目は青っぽく、2枚目は白っぽく、3枚目は黄色っぽくなっています。これは、顕微鏡写真を撮影する際の光量設定に失敗している可能性が極めて高いのです。学生実習でも落第レベルです。つまり、実習の学生がこんな写真を撮ってきたら、即座に撮り直しを命じます。
要するに、私に言わせれば、バンダジェフスキー博士の書いたものは「内容がムチャクチャの論文モドキ」でしかありません。あるいは御本人は「善意」で行動されているのかもしれませんが、だからと言ってデタラメが正しくなる訳ではありません。
それから「化学的」は「科学的」のタイポですよね。物凄く長い文章を書いている訳でもないし、たった2つの文しかない短いコメントなんだから、ちゃんと書きましょうよ。「頭の悪い小学生みたい」なのは、どっちなんですか。
それと、はっきり言っておきますが、言葉遣いが悪いのは論外です。正誤以前の問題ですよ。今回はバンダジェフスキー文書へのツッコミを入れたかったのでコメントしましたが、次回もこんな言葉遣いをするのなら、黙って削除するか、あるいは逆に晒し上げてバカにしますので。
どうも根本的な部分で理解できてない人がおられる様ですが、私のブログでは「名無し」「ダブハン」でのコメントは御遠慮頂いております。理由は、発言者の同一性が保たれないからです。本名は求めませんが、適正なハンドルネームを設定してコメントしてください。
返信削除少なくともこのエントリにおいて、これ以降、匿名でコメントされた方に対しては、これまでに匿名でなされた全てのコメント投稿者と同一人物であると看做します。言い換えれば「匿名で発言する人には、他の匿名者の発言の責任も全て引き受けて頂く」という事です。
これは、当ブログでの基本的なルールです。
全ての匿名者は同一人物であるとして扱います。もし、他者の発言の責任を負わされるのが嫌ならば、自分の発言と他者の発言とを区別できる様にハンドルを設定すれば良いだけの話です。
>但し「医師の資格の有無」と「コメント内容」とは直接の関連はありませんよね?
返信削除「医師」を売り物としてブログにタイトル化をしておられるのは、貴殿ご自身ではないだろうか。ドクターであることを標榜するブログには、読者がそれなりの内容を期待するのも当然のこと。
又、お気が向かれたらお付け下さるとのコメントも小生に関してはどうぞご躊躇なくご放念下さい。
当方は別段、有益性と信憑性を貴殿の論旨に見い出せずに至っておるため、特段に返信も求めていなければ、期待もしておりませんこと、ご承知置き願い度。
匿名性については、貴殿がご本名をお明かしでない以上、ビジター各々の匿名性を取沙汰なさるのは甚だ可笑しな話。滑稽なハンドルネームでも載せられていればご満足であるのか、いやはや。
論文の経験値の豊かさ乏しさに関しては、小生も現役から退いて久しいが、医学論文や甲乙博士号の区別などというものは仰る通り、意味が有ってないようなもの。博士号や論文等というものは「足の裏の米粒」。昔の人は良く言ったもので、「取れなきゃ、気になる」「取っても食えん(生計が直接成り立つ訳でも、途端にキャリアが築かれるのでもない)」
まあもうこちらに伺うことは無いと思われますが、最後に一言、
個々の来訪者に肌理細やかなアテンドをなさっておいでのところを拝見すると、貴殿は本来は実直でご親切且つご善良なお人なのでは、と推察申し上げる。
反面、傍目に見ていて、貴殿に尤も残念で勿体無い部分を敢えてご指摘申し上げる。
それは、貴殿が各コメントに反論するにあたり直ぐに感情的・激情的になり、ドギツイ表現や言葉を乱発なさり、時に高圧的な物言いに転じられること。
このブログでは貴方が主なのであるからして、また、ブログなんてものは大衆の目に晒された上で成り立っている訳で、たとえどんな客が舞い込んで来たとしても、せめてブログ主だけは平常心を失わず、淡々と応じる(又は遣り過ごす)ことは出来ないものでしょうかな。
ましてや、ご自身が「医師の端くれ」と御自らをお名乗りなのであれば、尚更のこと。情緒的や感情を前面に振りかざす医師や科学者なんぞは、周囲が幻滅致します。些細なことに「癪にさわる」などと相手に食ってかかるようでは、逆に貴殿の自信のなさが窺えると誤解され、非常にご損です。
小生も大した人物ではないが、癪にさわる、などといった局面に出会ったことは、この人生でもそんなに幾度もありませんぞ。相手の一挙手一足投につられて容易くカッとなったり、一喜一憂なさるようでは、折角ご自身がお備えの品格を誤解をもって否定的に捉えられても致し方なし。ディベートでは、論旨の是非もさることながら、実はそれ以上に、より感情に振り回された方が「負け」でもあるのですから。
勝手を書き連ねたがご容赦を。
貴殿に悪意等はありません。ご論旨には賛同しかねる。京大の小出先生がお聞きになったら噴飯もの、とおっしゃるのではとすら思っている。
>気の向く限りはお相手致しますが、飽きてきたら放置するか、無警告で削除するか、バカにする為に晒します。
残念至極に存じますがなさりたければどうぞお好きになさって下さい。まあ、貴殿にとっては面白くないコメントが続いたゆえ、自棄気味になっておられるのでは。ご気分転換に小出先生出演の動画、「スイシンジャー」シリーズでもご観覧あそばしては如何かと。
最後に、貴殿はおそらく血気盛んな、未来の可能性を沢山秘めた小生等より遥かにお元気なお若い方なのだと勝手に想像し、今後の一層のご自愛ご活躍を祈念致しております(皮肉などではなく、本心からです)。
これは色々な意味で典型的なので興味深いコメントです。ですから、ちょっとお返事差し上げましょう。
削除まず、相変わらず匿名で書かれていますので、お約束通り、このエントリにおける全ての匿名コメントは「貴方の書かれたもの」として扱います。
>ドクターであることを標榜するブログには、読者がそれなりの内容を期待するのも当然のこと。
そうですか。では、これまでに付いたコメントを御覧ください。しつこい様ですが、全て貴方が書かれたコメントです。私が書いた内容そのものに関するコメントは一つもありません。批判とも呼べない様な難癖ばかりです。こういうのが「それなりの内容を期待した読者」のコメントだという訳ですね。
下にも改めて書きますが、私は「相手に応じた対応」を心掛けているだけです。
>当方は別段、有益性と信憑性を貴殿の論旨に見い出せずに至っておるため、特段に返信も求めていなければ、期待もしておりませんこと、ご承知置き願い度。
ふむ。では何故、こんなに長々とコメントされるのでしょうか。返信も求めず、有益性も信憑性も無いと判断した相手の所に長文のコメントをなされる意味は?
要するに「言われっ放しは悔しいから、言いたい事を言い捨てる」という事でしょうね。
ま、本当に「期待もされていない」のであれば、私が何を書いてもお気になさらない筈ですよね。ならば尚更、好きに書かせて頂きます。
>匿名性については、貴殿がご本名をお明かしでない以上、ビジター各々の匿名性を取沙汰なさるのは甚だ可笑しな話。滑稽なハンドルネームでも載せられていればご満足であるのか、いやはや。
「匿名」と「ハンドルネーム」の違いすらお解りでないのなら、 今以上の恥を掻く前に、この話題には触れぬ様にされた方が宜しいです。貴方の今後の為にも、衷心より諫言申し上げます。
ハンドルを設定して頂きたい理由は「発言者の同一性を保つ為」であると、きちんと書きました。それを守れないのであれば要するに「自分の発言に責任を持たずに言い捨てるだけ」という御方だと看做します。そういう相手には、それにふさわしい応対をするまでの事です。
論文や博士号に関するくだりについては、特に異論はありません。一般論ですね。
>貴殿が各コメントに反論するにあたり直ぐに感情的・激情的になり、ドギツイ表現や言葉を乱発なさり、時に高圧的な物言いに転じられること。
「相手に応じた対応を心掛けている」と申し上げた通りです。
それにしても「有益性も信憑性も見出せず期待もしていない」などと散々失礼な言を浴びせておきながら、取って付けた様に説教じみた事を書かれるとは愉快です。他ならぬ御自身が、かりそめの名前すら名乗りもしない相手からこうした物言いをされたとして「なるほど仰る通り」とお感じになるかどうか、少し考えてみられたら如何でしょうか。
もしお感じになるのでしたら、大した人格者です。とても私には真似出来ません。但しコメントの前半を拝見する限りでは、とても人格者には見えない、と思わずにはいられませんが。
繰り返しになりますが、貴方は「自らの発言に責任を持たず言い捨てるだけ」と何度も態度で示されているのです。そういう方がどれほど綺麗事を述べられたとしても、虚しいだけだとお気付きになってください。
>ご気分転換に小出先生出演の動画、「スイシンジャー」シリーズでもご観覧あそばしては如何かと。
気分転換の為の動画でしたら自前のものが豊富にありますので御配慮は無用に存じます。
>最後に、貴殿はおそらく血気盛んな、未来の可能性を沢山秘めた小生等より遥かにお元気なお若い方なのだと勝手に想像し、今後の一層のご自愛ご活躍を祈念致しております(皮肉などではなく、本心からです)。
妄想をぶち壊す様で申し訳ありませんが、私もどう見ても「若い」とは言い難い年齢になっております。こうした活動も細々と続けながら四半世紀近くが経ちました。気持ちだけでも若くありたいと願っておりますので、私にとって「血気盛ん」とは紛れも無く褒め言葉です。
まあ「現役から退いて久しい」という方よりは若いでしょうが、おそらくネットの経験からすれば私の方が先輩である筈。何故なら上記の如く「匿名」と「ハンドル」の区別も付いておられないからです。
ですので、ここに書かれた事は、貴方に取って耳が痛くても、ネットワークの先輩からの忠告であると心得て、今後も精進なさる事を御期待申し上げます。
それでは「もうこちらに伺うことは無い」との事ですので、どうぞお元気にお過ごしくださいますよう。
ごきげんよう。
はじめまして。
返信削除初めてブログを拝読しました。
原発事故後、被曝についての様々な情報が飛び交う中で、
放射能の影響について過剰な心配を抱いてしまう人や、
そういう人を「無知な人間」と一笑に付してしまう人を見るにつけ、
どちらの人々も考えるべき大切なことが抜けてるんじゃないかと
悶々としていました。
こちらの記事の3.4.を読んで、
自分でおぼろげに考えていたことがまとめられていて
なんだか少しすっきりとしました。
他の記事もですが、興味深い記事をありがとうございます。
>秋水さん
削除いらっしゃいませ、コメント有り難うございます。
3.と4.の部分は、ちょっとまだ考察が浅いと思っている部分なのですが、逆に言えば生煮えの状態であっても、読者に届けたいと思った内容でもあります。
ですので、秋水さんの様に受け取ってくださる方がいらっしゃるのは、私にとっても、とても嬉しい事です。
改めて、有り難うございました。